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Big Pharmaに牛耳られたアメリカの産業

http://bumpei-126.blogspot.com/2007/05/big-bucks-big-pharma.html
上記のページにあるdocumentaryと,この本(まだ1/3しか読んでない)を見ると世界の製薬企業がどうなっているか理解する一助になると思う.
世界の医薬品市場の5-6割を占めるアメリカで起こっていること...製薬企業は薬の芸能プロダクションとなり,大物になるタレントの卵ならぬ薬を探し出して,それを世間にプロデュースすること...
ただこれは逆に,scientific evidenceを作り出すために活発な臨床試験を促し,世界でトップの医療水準を生み出す原動力となっている.

幸い日本ではここで紹介されているDTC (direct-to-consumer)には規制がある.

Big Pharmaは売上40兆円クラスの企業で競いあっている(トヨタでも20兆円くらいで,しかも売上に対する利益率は製薬産業は異常に高い).アメリカでは薬剤費に上限がなく(?),猛烈に医療費が高騰していっている.製薬企業は利益を上げつづけ,アメリカの地元産業は高騰する従業員の医療費負担のため,コスト競争力が落ちていく...アメリカで公的保険が実現しないのは,保険会社が反対して潰しているより,製薬会社が潰しているのではないかと疑っている.公的保険により薬剤価格の上限をつけられるのを避けるためである.
一方,日本は公共保険により医療費を抑え,基幹産業のコスト競争力を維持する一助となっている.

日本の製薬企業の現状は...トップのT社でも研究の主力はChicago,D社も海外だそうである.日本の開発環境・市場を考えるとますます厳しい環境である.

globalな製薬業界のdynamics少しずつ理解しながら,なんとか日本の医療環境が次世代により良い状態で残したいものである.

そのためには,医療を,現在の単なる国家予算の消費の産業から,globalな製薬業界の潮流を捉えて生産の産業への転換が必要である.

以下に課題...,
1. 国家単位の戦略的体制変化
現在は如何にして医療費を抑制するかしか考えていない(?)

2. 臨床試験への多大な制約
本音と建前の実態と乖離した非合理的な制約の撤廃,及び新たなルール作り

3. 患者の意識が変わること
今の日本人の医療費は安く・どこでも均一のレベルで受けられることが当然と思っている常識が変わらなければならない

これを実現するには人脈とビジネススキルの習得が必要だ...課題が多すぎて消化不良...

...とりあえずまだ捉えキレてないこの業界の仕組みをもっともっと理解したい.
書きたいことはまだまだある(自分では言いたいことの3割りぐらいしか言えない)がこの業界で学んで生きていくためにこの辺で....

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コメント

結局君は、アメリカの製薬会社の傲慢なやり方に異を唱えながらも、同調していくということですね。なかなか矛盾した方向性ですな~。
おれは、そんなめんどくさい潮流に飲み込まれるのは御免ですな。
あんまり渦が大きすぎると、自分を見失いそうですので。
アメリカは、相変わらず好きになれません!
かといって日本の姑息的なやり方もイライラしますが。
国民の無知さなんかは、以ての外ですよ!

投稿: jacky | 2007年9月24日 (月) 22時46分

> Jackyさん

いつもfrank / straightな意見ありがとうございます。:-)
# 日本人離れした大陸的な考え方がいつも貴重です。:-)

現在のような建前と実態が解離した異常な状態が改善されて日本の医療がもっとプレゼンスが高まることを願っています。どんな綺麗事を言っても、お金がなければ研究はできませんから。。。:-)
医療従事者の高い倫理を維持しながら、国民・製薬会社それぞれがwin-winの関係を目指しています。曖昧なルールではなく、明確なルールを作り医療従事者へクリーンなお金が入る流れを作るべきと思っています。
やっとその辺を気付いて(?)当局も利益相反のガイドラインを作ろうとしているようです。
精神論の曖昧な綺麗事だけでは生き残っていけないと思っています。:-)

投稿: 夢見るK | 2007年9月24日 (月) 23時42分

アメリカに住んでいるとアメリカの薬の開発にかけるパワーと同時にアメリカの医療の悪化の現実の両方に気づかされます。
薬の開発する製薬会社及び研究所では、学問的に有利とされている大学などの研究施設とほぼ同等の力を持ち、トップジャーナルに論文も投稿しています。企業だから製薬会社もしっかりとアカデミックな分野で自分達の分野の主張をしています。もし興味があれば、自分が知りたいと思っている会社及び研究所の論文をチェックしてください。面白い傾向があるかもしれません。 
アメリカ型の医療制度は、時々日本でお手本として出されることがありますが、私の印象としては、日本のシステムの方がもっと先を行く理想のモデルであることが分かると思います。もちろん、日本では色々な医療システムの問題が提起されていますが、すべてを鑑みても、まだ日本の方がましと思います。
例えの話ですが、いくらアメリカがポケベルを世界に広めようと思っても、こんなに便利な携帯が日本で普及している以上、ポケベルが日本で広まる可能性はありません。それと同じように、アメリカや北欧モデルでない日本独自のあたらしいシステムが生まれることを望みます。

投稿: みちみち | 2007年9月28日 (金) 02時39分

> みちみちさん

久しぶりです。言われるとおり、日本は医療崩壊の進んだ現在の状態でも世界一流であると私も思っています。破産原因の2番目が医療費、年10-20%(?)で高騰する医療保険という国のシステムがすべて正しいとは思っていません。:-)
ただ医療技術の発展のために、営利企業のincentiveをうまく取り入れている点を見習わないといけないと思っています。
医療技術は常に進歩していき、ただ現状を維持しているだけでは医療後進国となってしまうと思っています。現在の政策は医療技術は現状維持で、医療費の伸びを抑えることしかfocusしてないように思えて、危機感が募ります。:-)
本音と建て前の論理を排除して、透明で論理的なルール作りの必要性を感じさせられるばかりです。

投稿: 夢見るK | 2007年9月29日 (土) 13時31分

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