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金融恐慌は悪いのか?

この頃は完全にblogの更新が遅れ気味...

世間では金融恐慌や,医療過誤,あがり続ける薬剤費などが話題になっているが,これはどれも我々人間自身の欲の表れだと感じている.
冷静に客観的に考えるとどれも至極当然の結果のように感じる.

(1) 金融恐慌
皆が右肩上がりの生活を望んで,欲が欲を生みバブル経済が生まれた.
逆に,地球の環境を考えると,高景気で経済が活発化するとエネルギー消費が増して,環境破壊が進行する.地球という限られた資源の中で,人類だけが永遠に繁栄することはありえない.長いサイクルで人類が発展するには行き過ぎた経済(バブル)が抑えられるのは,自然の摂理だと思う.遠い何世代も後のことを考えると,行き過ぎた資本主義を抑えるプロセス(金融恐慌)としての意味があるように思う.
温かいご飯に,雨風が凌げる快適な住居に住めることだけでも,恵まれていると感謝できなければと思う.働いて稼いだお金が保証されること自体,平和があってのことである.
過去には金融恐慌から世界大戦が起きた.今回の金融恐慌が,また世界大戦のような大量の殺し合いが起きて精算されなければ良しと考えたい.

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なんで抗体医薬は高いのか

現在の会社は抗体医薬の開発をやっている。同じ医薬業界といっても全く違う世界でいろいろ新しい学びがある。今日は、抗体医薬の開発環境について触れたい。

一般的に、新薬の開発はどんどん難しくなり、昔ながらの低分子化合物→抗体医薬がトレンドである。そしてこの抗体医薬はやたら高価で、ただでさえひっ迫した各国の医療費にさらなる負担となり、公的保険でカバーする・しないというのが話題になっている。英国などは、治療効果に対して、薬代が似合ってないということで保険でカバーしないということが実際に起こっている。お金がある人or国でしか受けられない薬となっている薬である。

抗体医薬の雄であるGenentechは、この薬の原価に関する詳細な数字は明らかにしていない。
ただ、実際に抗体医薬の開発に従事して、どうしてこの薬が高くて、しかも日本発の医薬が出てこないのかが段々と解ってきた(つもり。。。)。
ずばり、純粋に 生産コスト+特許料(ライセンス料)が高いから。。。っと思われる。

例えば
1. 何か治療に有用と思われる膜蛋白(例えばCD00としよう)が発見された。(これを治療に利用するための特許A)
2. そしてこのCD00を標的としてネズミの抗体を作成。
3. このネズミの抗体をヒト化する。(外注+ヒト化抗体開発法の特許Bを利用)
4. ヒト化抗体を量産化。この量産化工程に特許Cが抑えられている。

GMP準拠の抗体を生産するコスト(決して安くない)の上に、上記の基幹特許A+ヒト化抗体開発特許B+量産化特許Cの費用が上乗せされる。
特許契約内容によるが、一年毎に基本feeがかかり、開発フェーズが上がる毎のmilestone fee、そして上市した際には売上の5-15%のloyality feeが課せられる。
特許が何件も絡んで来ると、雪達磨式に特許料がかかっていく。。。

生産コスト(GMP準拠)の上に、前臨床試験費用(GLP準拠)・臨床開発費用(GCP準拠)・特許料がかかり、やたらと高い原価となる。その上に開発に失敗した他の薬剤の開発費用も回収するとなると必然的に薬は高くなる。。。。

。。。っで、普通の体力のバイオベンチャーではこの開発コストは耐えられない。しかも日本では厳しい審査で、日本先行開発は効率が悪い。日本で抗体医薬が開発されないと、それができる人材・ノウハウが育たない(悪循環)。
貯金好きの文化から、いわゆる博打打ちのようなバイオ産業にはお金も集まらず。。。どんどん世界から取り残されいく。。。
そもそも、英語圏の人材(むちゃくちゃ多い)に比べると、日本の人材は層が薄い。。。
こんな日本の厳しいバイオ産業の環境を改善するには課題が多すぎる。。。

アメリカのバイオベンチャーの土壌が,肥沃で湿度が高くて草の生えやすい気候に例えると...日本のバイオベンチャーの土壌は,砂地でしかも雨のあまり降らない湿度の低い乾いた気候...こんなところではよっぽど運の良い種しか実らない.

日本の規制行政が革新的に変わらないと無理と改めて痛感する...そして規制行政が変わるためには,そもそも我々国民自身の過度のリスク回避文化が変わっていかなければならない.

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贅沢な悩みとはわかっているが...

早いもので渡米してもう少しで2ヶ月が経つ.多くの友人・前の同僚から,渡米してさぞかし多くの刺激的な・充実した日々を送っていると期待されている.ただ,実際は...かなりスランプ気味である.
高給とは言わないがほどほどの給与(?)をもらいながら,車で20minぐらいのところへ,朝は子供を学校に送って行き9:00am過ぎに出社,夜は7:00pm頃に退社している.アメリカの標準的なタウンハウスに住み,決して東京では味わえないゆったりとした環境で,家族の健康にも恵まれて暮らしている.以前に中国に住んでいたときと違って,言葉が通じて,食・交通も安心できる環境に住んでいる.ただ,中国のときに感じたような刺激がない...常に格差社会,社会問題などを身近に感じるような何かビビッと考えさせられるような刺激がない.
8月に転職した今の会社では,自分にこの仕事というものがない,ただ医者が欲しかったので私を雇ったに過ぎない.ここまでは,日本での前職と同じである,前職では家をほったらかして仕事に打ち込み,妻の顰蹙を買いながらも週末も必死に資料を読み漁り,常に仕事を拾っていくうちに自分の居場所というものができた.今回は,外国ということと,家庭のことも氣を使いながらということで,この何もする仕事がないという状況から抜け出せずにいる.せっかちな性格の自分は,常に仕事をして何か能力が伸びていると実感できないと,焦り出す.常に何か前に進んでいる充実感を求めている.

具体的な原因としては,
(1)会社の資金難でプロジェクトが滞りがちで仕事が極端に少ない.
(2)妻の方は他のアメリカ人のように子供の学校を含めて父親の積極的な家庭への関与を求められる.自分なりには家庭サービスをしているつもりだが決して満足はしてもらえない上,自分は元来シングルタスクの人間で仕事と家庭の両方に全力投球できる器用な性格でない.

こうやって考えて一番の問題は自分自身だとはわかっている.スランプ気味のときには睡眠時間が増えがちで,それを減らして,効率よく家庭と仕事の両立をしていき,すること・しないことの優先順位をつけてやっていくしかない.昔からの課題である,家族への関与を保ちつつ,仕事でのoutputを出していく...理想からは程遠いが,精進するしかない.
自分の限られた能力と資力をどこにどう使うか,常に意識して精進したい.

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Trust easily until proven otherwise

After I changed my job this August, I am facing new challenges. One of them is to get reliance from my colleagues. Currently, there is a lack of communication among us. My American colleagues hold a kind of distrust toward Japanese management team, so they tend to hold possibly valuable information unopened. Open and frank relationship is necessary in my company.

Today’s phrase are from a famous business woman of my previous company; “Trust easily until proven otherwise”. To establish a healthy relationship, firstly I have to trust them. Even if they distrust me, I will continue to trust them. Some people might think how absurd I am because I tend to trust many people very easily. But I believe, as long as I don’t respect and trust them, they don’t respect and trust me. My capacity is limited, and I can do only a small job without other’s help. Once I can have other’s help, I can do a big job. The first step is to trust them, and have them trust me.

Mutual reliance brings us big fortune and happy life!

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