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臓器移植法改正 A案

臓器移植法A案が衆議院を通過したとのニュースを聞いて、次世代の日本人にとって大きな前進だと感じる。失敗を過度に嫌い、批判しがちな日本の文化の中で、関係者の方々の多大な努力の成果だと思う。

ニュースで気になるのは、法律的にこれで欧米と同様の移植環境が整うという論調である。私は今回のA案が参議院を通過しても、現在のままでは移植が欧米水準にまでは達せないと思っている。異常に厳しい脳死判定基準が問題である。完全な脳幹機能廃絶の徹底した確認を求めている。実際の臨床の現場では、脳死判定に本当に心停止を起こさせかねない脳死判定を容易に行えない(脳死判定中に心停止になっては家族との余計なトラブルの元)。欧米並みに簡易な臨床判断で脳死判定が行える環境が必要である。

脳死判定の簡易化には、反対派のさらなる強い批判を誘発するだろう。ただ皆が知っておくべきことは、脳死なのに1ヵ月以上生きている例があるといっても寝たきり状態であり良くて植物状態がやっとということである。決して意思疎通が取れるわけではない。

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過度な正社員保護の弊害

日本は法律で守られて、正社員は簡単に解雇されない。そうして、会社都合の解雇には、多額の補償が必要となる。会社員の立場の私にとっても有難い話だ。
ただ、日本の国際競争力・自由競争を思うと弊害の多い制度だ。

正社員は会社にとって、維持費(福利厚生)がかかり、簡単にやめさせられない。経済環境により会社の体制を変えるという柔軟性を乏しくする。
換わりに派遣社員・契約社員という業務形態を活用して、会社の柔軟性を維持しようとする。正社員-派遣・契約社員という大きな壁を生むことになる。優秀な派遣社員より、できない正社員の雇用が維持されるという不平等を生む。正社員には会社が潰れない限り職が維持されると安閑と過ごす人が生まれる。
日本以外の国に目を向ければ、日本語を話さない・日本特有の文化を知らないということを除けば、契約形態の自由な優秀な人材が豊富に存在する。

日本の正社員保護は、終身雇用の基本であり過去にはうまく機能した。ただ、これからの日本の競争力を考えると、少なくとも正社員と派遣・契約社員の垣根を低くする必要があると感じる。ここで重要なのは派遣・契約社員の雇用保護を維持する方針は、海外に雇用機会が流出するだけである。

我々個人個人は日本語が話せることを除いては、常に世界の中での競争にさらされていることを意識したい。

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